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ざっくりと流れをご紹介

実は、ブレックファーストヌックという概念がいつどこの国で生まれたのかは定かではありませんが、アメリカで造り付けのブレックファーストヌックが人気になったのは、豪華なビクトリアンスタイルの家の人気が去った1900年代初頭だそうです。

この時代に入ると、よりシンプルな家に人気が集まりました。
シンプルで小さな家を作るのに、kit houseと呼ばれるあらかじめ部材を工場でカットし、現地で組み立てる工法の家が流行ったそうです。
施主は自ら組み立てたり、地元の工務店に頼んだりして組み立てたそうですが、自分でやったとしても普通の成人男性で早い人で約90日程度で組み立てられるものだったらしいですよ。

今でいうDIYですよね。しかもカタログベースで注文し、建材部材は全て送られてくるというから驚き。

話がそれましたが、そのkit houseのひとつのスタイルとして平屋のバンガロースタイルの家が非常に人気を博しました ところが、平屋であるバンガローのような小さな家には、その当時大きな家にはあった朝食のための椅子とテーブルを置くためのスペースを割くことができませんでした。

アメリカで当時流行ったバンガロー(イメージ)

そこでハウスメーカーは知恵を絞り、狭い空間にも設置できるダイニング機能を備えたノックダウン式の造り付けのブレックファーストヌック(当初ブレックファーストアルコーブ、またはブレックファーストベイなどとも呼ばれていた)を売り出し、それが火付け役となり流行したというのです。

ノックダウン式 ブレックファーストヌック
当時のハウスメーカーのパンフレットに掲載されていたもの

それまで、キッチンはお手伝いさんがメインで使っていましたが、やがて時代が変わり主婦がキッチンに立つようになって、ブレックファーストヌックを始め、生活に必要な物をいろいろとキッチンに置くようになったそうです。

その結果、キッチンには様々な機能が集まりより楽しくコンパクトなものに発展していきました。

主婦にとってはキッチンから離れたダイニングルームに食事を準備したり片づけたりする手間を考えると、忙しい朝には特に、このキッチン横にあって簡単に準備して片づけられるスタイルは求められていたものかもしれません。

当時、きちんとしたダイニングルームがある大きな家でも、このキッチンで食事を取るというスタイルや考え方は取り入れられていったそうです。

ブレックファーストヌックの利便性は多くの人々に受け入れられ、今日まで発展していったんですね。

ちなみに、この当時、ハウスメーカーのパンフレットにあるブレックファーストヌックの売り文句を見てみると、
「省スペース・居心地の良さ・便利さ・節約(労力)」
が謳われています。

中には、来客が来た際にベッドに早変わりするようなものまであります(下図)。
ベッドに早変わりなんて本当に便利で省スペースですね!
居心地はどうかはわかりませんが・・・

引用元:1920’s Breakfast Nook

 

まとめ

時代とともに人々が家に求めるものが変わった結果、家での人々の行動パターンも変わり、当然インテリアもそれに合わせて変化していったということですね。

そして、現代では、この100年前に流行ったブレックファーストヌックが、形やスタイルを変えながら今もなお人々の生活の中にあって私たちの生活を豊かにしてくれています。

ご自宅にはどのようなブレックファーストヌックが合うでしょうか。
当然日本の家にも取り入れられます。
形やインテリアスタイル、サイズ、本当にいろんなスタイルが可能です。

是非、ご新居やリノベーションの際に考えてみられてはいかがでしょうか。

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