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新築・リフォーム工事の見積書ってどこをどう見ればいいか分かりにくい、そう思ったことはありませんか?

見積書にムダなことは書かれていないので、基本的に書かれていることはすべて重要ですが、見積書のチェック作業はなかなか骨が折れるものです。さらに相見積もりをとって複数社の見積書を比較検討するとなると、そのハードルはかなり高く感じられるでしょう。

でも、見積書からは工事金額や工事内容だけでなく、

  • どの程度信頼できる業者か
  • 何を得意とする業者か
  • きちんと施主の話を聞いて理解してくれる業者か

など、高額なリフォーム工事契約を結ぶ上で欠かせないポイントが見えてくるので、時間をとってチェックする必要があります。

リフォームの見積書がわかる!6つのチェックポイント

新築・リフォーム工事の見積書はほとんどの場合、実際に契約するまで何回かの提出を受けることになります。そして、回を重ねるごとに見積書はより詳細・正確なものに調整されていきます。なので、初回の見積書からすべての情報が詳細に記載されていることを期待するのは現実的ではありません。

それでも、打ち合わせの進み具合に応じて下記のような見積書のポイントをチェックすれば、契約を進めていいかどうか賢く判断できるでしょう。

特に「工事をお願いする業者を決定する前」と「業者とリフォーム工事契約を締結する前」というタイミングでは、見積書を綿密にチェックしたいところです。

1.      数量が正確か

見積書の数表の「数量」の行には、たとえば塗装する面積、打設するコンクリートの体積、敷設する配管の長さなどが記載されます。

たとえば数量が「100㎡」や「20m」など、あまりにキリのいい数字が多用されていると、図面や現場の実測によらず目算した不正確な数値かもしれません。

数量が正確かどうかは自分でも図面を確認したり、スケールで実測したりして確認することができます。

2.      二重計上は見られないか

意図的か単なるミスかはさておき、項目の多い見積書では費用項目が重複して二重計上されていることもあり得ます。たとえば「諸経費」に含まれるはずの費用が別の項目でも計上されているというようなケースです。

二重計上を見分けるのは簡単ではありませんが、一括して「諸経費」とまとめられている部分にどんな費用が含まれているか、業者に確認してみることもできます。また「現場管理費」や「運搬費」などが工事ごとに複数回計上されているなら、なぜ工事ごとに異なる費用がかかるかなど、確認してみると良いかもしれません。

(参照) 『新築・リフォームの見積書の「諸経費」には何が含まれる?』

3.      「一式」の表記は妥当か

見積書の数表の「数量」の行には個数や面積などの数値を記載しますが、中には数値の代わりに「一式」と記載されている項目もあります。

見積もりの数量に「一式」と記されるのは、細かすぎてわかりにくくなってしまう詳細を省略する場合です。また「〇〇工事一式」と記載している項目では、下請け業者を使うことを想定しているというケースもあります。

「一式」という表記が悪いわけでは決してありませんが、見積もり内容があいまいに感じられるなら詳細を業者に尋ねてみることもできます。

また「〇〇工事一式」の表記が多い=使う下請け業社が多いという場合、もしかすると工事金額は相場より割高になっているかもしれません。

4.      未記入・あいまいな表現は見られないか

見積書には費用面以外にも大切な情報がたくさん記載されています。

たとえば「工事期間」「保証期間」「支払い条件」などの情報が、きちんと明示されているか確認してみましょう。

もちろん、理由があって空欄になっている場合もありますが、なぜ空欄かは説明してもらうと良いでしょう。保証期間に関しては、期間内に業者が倒産した場合にどう対応されるかも確認しておきたいところです。

5.      費用面のバランスは適切か

リフォーム工事費用の総額が施主の希望に合っているかどうかは最重要項目ですが、費用全体のバランスが適正かどうかも併せてチェックしたいポイントです。

たとえば、クオリティやデザインにこだわりたい工事や建材が割高になるのは自然ですが、重要度が低い箇所までグレードの高い建材が使用されていることはないでしょうか?または、割の良い値引きを約束しておきながら、他の項目に値引き分が転嫁されていることはないでしょうか?

この費用面のバランスが適切だと感じられるなら、施主の希望をよく理解している業者だと判断できるかもしれません。

6.      誤解を招く「署名欄」はないか

見積書は契約書ではないので、基本的に施主が署名を行うことはありません。

もし「承諾欄」や「確認欄」などの名目で署名を求められるとしても、署名をしてしまうと契約したと判断される恐れがあるので、署名はしてはいけません。

 

まとめ

注意してみるとよいリフォーム工事の見積書のチェックポイントをいくつかご紹介しましたが、かんたんにまとめると「良い見積書」とは、

  • 細かな点まで正確
  • 施主にとって分かりやすい
  • 施主の希望がきちんと反映されている

というのが条件になると思います。

 

相見積もりを取って比較する時も一社に絞って契約に進む前にも、時間をたっぷり取って見積書をしっかりチェックするようにしましょう。