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大切な車・バイクを天候や盗難などさまざまなリスク守るため、また点検・整備などの作業を自分で行うためには、自宅に自分専用のガレージがあれば最高です。この記事では自宅にガレージを作る際の選択肢や費用相場、注意点についてご説明します。

ガレージとカーポートの主な違い

カーポートが屋根とその支柱だけで構成されているのに対して、ガレージは屋根に加えて三方向を壁で囲われ、車・バイクの出入り口には扉かシャッターが設置されています。

このような構造の違いによって、カーポートは設置も比較的カンタンで安価に手に入ります。カーポートの費用(工賃除く)の目安は下記のようになります。

  • 1台用…25〜70万円
  • 2台用…50〜100万円

ただし、風雨や雹、盗難などのリスクから愛車をしっかり守りたいならガレージの方が安全安心です。

住まいにガレージを作るいくつかの方法と費用目安

ガレージはカーポートに比べて工事費用が高額になるのに加えて、固定資産税もかかります。

ただし、愛車をしっかり守ることに加え、日頃の愛車の整備や点検、カスタマイズなどのワークスペースに、場所をとる工具やパーツ、タイヤなどの保管に、またその他の趣味や作業などにも幅広く自由に使えるというメリットがあります。

独立したガレージを新築する【予算:120万円〜】

敷地に余裕があり、法律で定められた容積率(土地に対する建物の床面積の比率)・建ぺい率にも余裕があるなら、独立したガレージを新築できるかもしれません。

自動車の駐車スペースに必要なのは3m×6m程度ですが、乗り降りや荷物の積み下ろしなどの余裕を加味して考えると、乗用車1台のための小型のガレージでも20㎡程度は確保したいところです。この程度の面積でも、建築確認申請が必要になり、固定資産税もかかります。

予算はあるが容積率に余裕がない、というケースでも下記のような「ビルトインガレージ」なら作れる可能性があります。

増改築でビルトインガレージを作る【予算:150万円〜

ビルトインガレージとはその名の通り、住宅の中に組み込まれたガレージです。インナーガレージと呼ばれることもあります。

現存する建物に増築する形でビルトインガレージを作るパターンと、現存の床面積を変更せずに居室などをビルトインガレージへリノベーションするパターンがあります。

容積率に余裕がない場合でも、車庫であれば増築可能かもしれません。なぜなら建物の中でも『駐車専用のスペースは実際の延べ床面積の1/5を上限として容積率の計算から除外して良い』という緩和規定が適用できるんです。

例えば、

  • 150㎡・容積率80%の土地に建つ、延べ床面積100㎡の家

という条件を例に試算してみましょう。

この場合、容積率の上限(150㎡×0.8=120㎡)まで余裕は20㎡のみ、となりますが、

  • 延べ床面積の1/5を上限として容積率の計算から除外できる

という緩和条件を当てはめると、延べ床面積の1/5(100×0.2)=20㎡は容積率の計算に入りません。それで、【増築に使える余裕としての20㎡+緩和される20 ㎡】で、容積率の上限まで最大40㎡はビルトインガレージの床面積として利用できる、という計算になります。

ただし、建ぺい率にはこの緩和規定が反映されない可能性が高いという点は注意しておきましょう。

ボックスガレージ(プレハブガレージ)を設置する

予算を抑えつつガレージを新設したい場合、プレハブ工法によるガレージを設置するという選択肢もあります。

この工法によるガレージは「ボックスガレージ」や「プレハブガレージ」など、さまざまな名称が使用されます。

プレハブ工法によるガレージなら、簡易的な構造にはなりますが一からガレージを新築するより割安です。

ガレージを作るときの注意点

ガレージには特有の危険性もあります。命に関わるリスクを避けるためには下記のような点に注意しましょう。

注意点①:内装制限

ガレージは建築基準法では「車庫」といわれます。車庫は火災のリスクがあるので壁と天井を燃えにくい内装材で仕上げなければなりません。これを「内装制限」といいます。この制限に適合するよう、ガレージの内装は国によって「準不燃材」として認定をうけた建材を使用する必要があります。

注意点②:一酸化炭素中毒

エンジンからの排ガスには非常に有毒性の強い「一酸化炭素」が含まれています。一酸化炭素は無色・無臭・無刺激で人間の感覚器官では感知できませんが、空気中の一酸化炭素濃度が0.02%程度から頭痛・吐き気などの形で影響が現れ、最終的には命を落とすリスクもあります。

このような一酸化炭素のリスクを低減するため、ガレージには下記のような設備を導入するのがおすすめです。

  • 有圧換気扇…通常の換気扇より強力な換気機能をもつ設備
  • 排気ダクト…マフラー付近などピンポイントで効率よく換気する設備。ガレージ内でエンジンをかけたまま作業する時などはこれがあれば安心。
  • 一酸化炭素チェッカー…一酸化炭素濃度の上昇を知らせる警報器

まとめ

クルマやバイクが趣味なら自分専用のガレージに憧れる人も多いでしょう。ガレージは予算や条件に合わせて、なおかつ法律にも適合する安全第一の設計とする必要があります。新築・リフォーム・リノベーションでガレージの導入をお考えなら、ぜひ私たちスマリブへお気軽にご相談ください。