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外壁には機能性・デザイン性・メンテナンスのしやすさなど、多くの要素が求められます。この記事では、住宅の新築・リフォーム工事で人気のある、

  • 窯業系サイディング
  • 金属系サイディング
  • 木質系サイディング
  • モルタル外壁

それぞれの特徴とメンテナンスのポイントについてご紹介します。

窯業系サイディング

  • 単価相場:およそ5,000〜1万円/㎡
  • メンテナンス方法:定期的な塗装リフォームが必要
  • 代表的なメーカー・ブランド:旭トステム「AT-WALL」、ケイミュー「光セラ」、ニチハ「モエンサイディング」など

主原料であるセメントと繊維を形成し高温処理で硬化させたサイディングボードです。防火性能も十分で、コストパフォーマンスも施工性もよく、現在では木造住宅の外壁において窯業系サイディングのシェアは70%程度といわれています。

●ポイント:窯業系サイディングは塗装が重要

窯業系サイディングは素材自体にはほとんど防水性はなく、家を長く守るには定期的な外壁塗装リフォームが必要です。

一般的な窯業系サイディングは発色の元になる顔料を含んだ塗料で塗装しますが、石材調、木材調など元々のデザインを塗りつぶしたくない場合は無色透明のクリア塗料で塗装すれば、デザイン性を損ねることなく耐久性と光沢を回復させることができます。

目安としては10年に1度程度のスパンで外壁塗装リフォームを行うのが理想ですが、予算の許す範囲で「フッ素塗料」「ラジカル制御型塗料」など、グレードが高く塗装の寿命を5年程度伸ばせる塗料を選んでおくのがおすすめです。

金属系サイディング

  • 単価相場:およそ4,500〜8,000円/㎡
  • メンテナンス方法:塩害地域では水洗いが有効。必要に応じて塗装する
  • 代表的なメーカー・ブランド:アイジー工業「ガルスパン」、日鉄鋼板「グラジェット」など

窯業系サイディングに比べて薄くて軽量、価格もリーズナブルなサイディングです。洗練されたスマートなデザイン性で、若い世代を中心に人気があります。

特に人気があるのがガルバリウム鋼板製のサイディングで、アルミニウム・亜鉛・シリコンによるメッキ加工によって通常の鋼板より格段にサビにつよい構造となっています。

●ポイント:金属系サイディングでも塗装が有効

信頼できるメーカーの金属サイディングは、下記のような複数の品質保証期間が設定されています。

  • 赤さび保証(10年程度)
  • 塗膜・褪色保証(15年程度)
  • 穴あき保証(10〜25年程度)

特に致命的である「穴あき」を長期間保証できる製品ほど、耐久性が高い金属系サイディングであると判断できます。

ガルバリウム鋼板の場合、メッキ加工により塗装なしでも長期間耐久性を保てますが、外観の美しさを保つため、 耐久性をより長く保つためには塗装メンテナンスもおおいに効果があります。

木質系サイディング

  • 単価相場:およそ1万3000円〜/㎡
  • メンテナンス方法:木材専用の浸透性塗料でこまめに塗装
  • 代表的なメーカー・ブランド:林友ハウス工業、高広木材など

木質系サイディングは紫外線や風雨に耐えるよう木材に塗装や加工を施したものです。日本の家屋では最も古くから採用されてきた歴史ある外壁材でもあります。天然素材であるゆえに、木目や節、色合いなど素材が均一でないこともありますが、それが日本の風景に溶け込む意匠性ともなります。

また樹種によって風合い・質感・特性が大きく異なるのも木質系サイディングの特徴です。外壁材としては頑丈で虫害にも強いレッドシダー材、古くから使用されてきた焼杉材などに人気があります。

●ポイント:木質系サイディングには浸透性塗料

木材は湿度や温度の変化に合わせて収縮・膨張を繰り返しています。そのため木材の塗装には、一般的な外壁塗装に使われる造膜タイプの塗料ではなく木肌に染み込む浸透性の塗料を使うのが一般的です。

浸透性塗料の塗装は造膜タイプのものより短い頻度(5〜7年程度が目安)で塗装を繰り返す必要がありますが、自然由来の美しい木目と劣化とは異なる独特の「経年変化(エイジング)」を楽しめます。

モルタル外壁

  • 単価相場:およそ4,000〜1万円/㎡程度
  • メンテナンス方法:弾性塗料による塗装リフォーム

セメント・砂・水を混合させたモルタルで表面を仕上げた外壁材です。サイディング外壁のような目地がなく、左官仕上げの表現も多彩であることからデザイン性・独自性を重視する方に人気があります。

既製品を使用しない左官工事は誰が作業しても同じになるものではないので、施工に際しては腕の良い左官職人を選ぶことが大切です。

●ポイント:モルタル外壁の施工は工法が重要

モルタル外壁はひび割れやすい、というイメージがあるかもしれません。しかし近年ではクラックの発生をかなりの程度抑えられる「ノンクラック工法」が導入されています。中でも、強度が高く収縮性が低い「ラスモル」と、下地材に専用のグラスファイバーを活用した「ラスモルノンクラック工法」が有名です。

モルタル外壁の表面に細かな無数のクラックが目立つようなら、ゴムのように弾力のある塗膜を作る「弾性塗料」でカバーできます。幅の広いクラックがたくさん発生しているようなら、モルタルの塗り替えか、別の外壁材の増し張り縛り(カバー工法)、張り替えなどの大規模な修繕工事が必要になるかもしれません。

まとめ

外壁材にはコスト・性能・デザイン性など素材ごとの特徴に加えて、メンテナンスの方法とコストも合わせて検討する必要があります。さらに、用途地域の指定や屋根とのバランスなど、多くの要素を慎重に検討すればベストな外壁材が見えてくるはずです。

新築工事や外壁材の張り替えを含めたリフォームをご検討中の方は、ぜひわたしたちスマリブへお気軽にご相談ください。