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もし中古マンションの購入をお考えなら、物件の購入とリフォームやリノベーションをセットで検討しておられるかもしれません。

「中古マンション購入+リフォーム・リノベーション」は、出費を抑えつつ理想的な住空間を手に入れるための賢い選択肢の一つです。ただし、物件選びの際にリフォーム・リノベーションしやすいかどうかを適切に判断する必要があります。

この記事では、リフォーム・リノベーションに適した中古マンション物件を見極める上で役立つ3つのポイント、

  • 「躯体(くたい)構造」の基礎知識
  • 鉄筋コンクリート造の寿命
  • SI工法とはどんなものか

についてご説明します。

鉄筋コンクリート造マンションの主な構造には2種類ある

マンションの躯体構造にはいろいろありますが、その大半は鉄筋コンクリート(RC)造で、RC造にも

  • ラーメン構造
  • 壁構造

の2種類があります。

これらの構造ごとの特徴は、リフォーム・リノベーションにも関係してくるものですので、物件選びの際には覚えておくと良いでしょう。

ラーメン構造

「ラーメン構造」とはRC造・SRC造の建物のうち、柱と梁だけで建物の強度を保つ構造のことです。この構造は低層〜超高層マンションまで多くのマンションで幅広く採用されています。

ラーメン構造のマンションでは、住戸内の間仕切り壁はコンクリートではなくLGSという移動可能な骨組みでつくられているため、リノベーションの際にも比較的自由に間取りの変更ができるというメリットがあります。

ただし、ラーメン構造の柱・梁のサイズは壁やスラブの厚さを上回るため、室内空間に柱や梁が出っ張った内装になってしまうというデメリットもあります。

壁構造

「壁構造」とは壁・スラブだけで強度を出す構造のことです。中古マンションのうち特に5階以下の低層マンションでよく採用される構造です。

壁構造では壁は建物を支える重要な部分なので、基本的に撤去や移動は不可で間取りの変更はできません。

壁構造はラーメン構造のような柱・梁の出っ張りがなく、比較的すっきりした室内空間になるというのが大きなメリットです。

また、耐震性もラーメン構造より上回ります。

優良な鉄筋コンクリート造の寿命は80〜100年

中古マンションの購入にあたっては、きっと「築何年か」を重視する方が多いでしょう。RC造の建物は、条件がよければ築100年でも十分な耐久性を保つことができます。

ここでいう「よい条件」とは、

  • コンクリートの強度が十分であること
  • かぶり厚さ(コンクリート表面から鉄筋表面までの距離)が3cm以上あること
  • 適切なメンテナンスが定期的に実施されてきたこと

などが挙げられます。

実際に築約90年の「新宿伊勢丹本店」、築110年を超える横浜の「三井物産ビル」など、築年数が長くても現役で使用されている古いRC造は少なくありません。

しっかりと作られ管理されているRC 造は、築年数が50年を超えてもさほど老朽化していないのです。

 

もちろん築年数は浅い方がより良いですが、たとえば築年数が30〜40年ぐらいになっていても、まだまだ住めるという中古物件は多くあります。築年数が長ければそれだけ中古マンションの価格も下がりますので、築年数が長くてもコンディションの良い物件を探してみれば、掘り出しものが見つかるかもしれません。

「RC造の寿命は50年」と思っている人が多い理由

「RC造の寿命は50年」、ネット上でも関連書籍でもよくみる言葉ですが、これはちょっと誤解を招く表現かもしれません。

この「50年」という数字は、おそらくRC造の税制上の耐用年数が47年と定められていることからきているのでしょう。もちろん、上の項でご説明した通り、RC造が50年で住めなくなってしまうということではないんです。

築年数が50年を超えるとRC造の資産価値はかなり落ちてしまうというのは確かですし、築年数が浅い方が望ましいと言うのも事実です。

ただし予算が限られているケースでは、将来的に売却せずに自分自身や家族で暮らし続けるつもりなら、築年数を過度に気にする必要はないかもしれません。

《SI工法》かどうかは重要な判断ポイント

マンション躯体自体の寿命の長さに比べて、配管類の寿命は25〜30年ほどと短く、中古マンションを購入してリノベーションするなら配管類の交換工事のことも考えておかなければなりません。

ここで、マンションが「SI(スケルトン・インフィル)工法」かどうかが重要なポイントになります。

 

SI工法とは配管や電気配線などをコンクリートの中に埋め込まない構造のことです。

SI工法では、床や天井をコンクリート表面から離す二重構造とし、その間にできる空間に配管や電気配線を配置しているので、交換・メンテナンスが比較的用意にできるというわけです。水回りの配置変更なども可能なので、中古マンションのリノベーションではSI工法の物件が有利になります。

配線・配管がコンクリートに埋め込まれている物件だと、交換メンテナンスは簡単にはできません。

まとめ

RC造中古マンションの購入+リフォーム・リノベーションを検討する際には、今回ご紹介した3つのポイント、

  • ラーメン構造か壁構造か
  • 築年数が長くても老朽化していないか
  • メンテナンスしやすいSI工法か

をチェックしてみるのがおすすめです。

 

中古マンションの購入+リフォーム・リノベーションについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひわたしたちスマリブへご相談ください!